<高台移転>七ケ浜町完了へ 仮設来年度集約

宮城県七ケ浜町代ケ崎浜地区の災害公営住宅が完成し、13日に住民に鍵が渡される。町が整備する最後の災害公営住宅で、24戸が入居する。高台住宅団地は 既に完成し、高台に移転する住宅復興事業としては県内の津波被災自治体で最も早く完了する。町は6カ所の仮設住宅を2016年度中に1カ所に集約する方針 だ。
災害公営住宅は町内5地区に計212戸分を整備。5地区に194戸分を造成する高台住宅団地は3月に完成した。町は津波で被災した沿岸の土地区画整理事業も進めるが、現地再建の意向を示しているのは8世帯と少なく、住宅復興事業はほぼ完了する形だ。
町は津波で大きな被害を受けた沿岸5地区について、住宅復興用地を町内で集約せず、地区内で整備する方針を掲げた。町復興推進課は「既存コミュニティーに配慮するのが目的で、整備が順調に進む要因にもなった」と説明する。
仮設住宅の入居は11年6月のピーク時、421戸(1277人)に上った。12月1日時点で151戸に減少し、16年4月以降は22戸になる見通し。町は6カ所の仮設住宅のうち、中学校などにある2カ所を本年度中に解体し、16年度中に1カ所に集約する考えだ。
災害公営住宅は整備した212戸のうち36戸が空き室になっている。意向調査に基づき整備計画を立案したが、別の場所に居住先を求めたり、家族と同居したりしてキャンセルが続いた。町は再建が決まっていない世帯などに居住を促す。

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