<18年訪日外国人>東北の宿泊121万人で過去最高 国際線増や広域周遊定着が後押し

東北運輸局が5日まとめた2018年の東北の外国人延べ宿泊者数(速報値)は121万4390人で、07年の調査開始以来、過去最高となった。前年からの伸び率26%は全国10ブロックで最も高かった。国際線の増加や広域周遊旅行の定着化などが後押しした。
 各県の宿泊者数は表の通り。宮城が34万4420人で最も多かった。伸び率は宮城が全国トップで、岩手が6位、山形が7位、福島が8位だった。宮城は台湾との定期線の増加に加え、仙台市を拠点に東北を周遊する旅行者が増えたことなどが要因となった。
 国・地域別は台湾が28%増の50万6140人で最も多く、中国19万2250人、韓国8万1880人と続いた。タイやベトナムなど東南アジア各国も大きく増加した。月別ではスキーや雪景色の需要が高まり、1、2月の伸びが大きかった。
 東北運輸局の高田公生観光部長は「宿泊者数の伸び率は高いが、まだ全国の1.5%。夏場のオフシーズンの誘客に力を入れ、通年観光を目指す」と話した。
 東北観光推進機構は、外国人旅行者の動向を分析。携帯電話の位置情報のデータでは、各県の主要な夏祭り期間に東北を周遊する外国人観光客が前年より大幅に増加した。
 機構の紺野純一専務理事推進本部長は「広域周遊が東北でも増えている。蓄積したデータに基づき、6県が一体となってプロモーションすることがより一層重要だ」と説明した。

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