石巻、東松島、女川の宮城県3市町の観光振興を広域で展開する一般社団法人「石巻圏観光推進機構」が設立され、初の総会が4日、石巻市内であった。国が進める「日本版DMO」(観光地域づくり推進法人)で、3日に発足。県内では県南に次いで2番目となる。
総会で代表理事に就任した後藤宗徳・石巻観光協会会長(58)は「地域の魅力を横軸で結び付けたい」と意気込みを語った。
東日本大震災の影響などで人口減少が進む石巻圏域の交流人口拡大が目的。4人の常勤職員を中心に観光に関するデータの収集と分析を進め、圏域内を周遊する観光コンテンツの開発や販売などを行う。
石巻地方を舞台にした自転車イベント「ツール・ド・東北」や、芸術と音楽、食の総合祭「リボーンアート・フェスティバル」など他県から多くの集客が見込める復興支援イベントとも連携する予定。
同機構を構成するのは3市町の自治体や観光、商工団体など14組織。2020年度の観光客入り込み数の目標を約430万人とし、14年度の約280万人から震災前と同じ水準まで回復させる計画だ。
後藤代表理事は「今まで連携が足りなかった部分をDMOで推進する。まずは観光客が訪れるルートを調査し、今後の観光商品開発に生かしたい」と語った。