燃料電池車(FCV)に水素を充填(じゅうてん)する東北初の商用水素ステーションが22日、仙台市宮城野区幸町4丁目の県有地にオープンし、現地で開所式があった。設置者の岩谷産業と店舗を併設するセブン-イレブン・ジャパン、県関係者が完成を祝った。
ステーションは敷地面積1900平方メートル。1時間で6台分のFCVを満タンにできる。セブン-イレブンの店舗はステーションから水素の供給を受ける純水素型燃料電池を設置し、店で使う電力の1割を賄う。災害時に備え、FCVからの給電設備も設ける。
開所式で岩谷産業の野村雅男社長は「東北に水素エネルギーのネットワークを構築する第一歩となる」とあいさつ。セブン-イレブン・ジャパンの古屋一樹社長は「環境に優しいエネルギーを活用した店の開設を誇りに思う」と語った。
周辺の県保健環境センターには、県が設置した簡易型のスマート水素ステーションもある。県は公用車としてFCVを活用するほか、購入費補助なども打ち出している。村井嘉浩知事は「水素エネルギーを県民に普及させる拠点になるよう取り組む」と述べた。