JR東日本は7日、秋田、青森両県などで出力合計10万キロワット規模の風力発電事業を2020年までに展開する計画を発表した。4月中に地域エネルギー開発(東京)と共同出資で新会社を設立する。
発電施設は秋田、青森両県などに数カ所建設する計画で、現在、風力などの条件の調査や地元との協議を進めている。施設ごとに建設、運営などで地元企業との提携も計画する。
出力10万キロワット規模での発電量はJR東日本の年間電力使用量の約4%に相当する。電力はJR東で利用するほか、国の固定価格買い取り制度を活用して電力会社に売る計画。
新会社は「JR東日本エネルギー開発」。出資比率はJR東80%、地域エネルギー開発20%。本社を東京都に置くが、将来的には北東北への移転も検討する。
JR東は岩手を含む北東北で太陽光、地熱、木質バイオマスなど再生可能エネルギー事業を積極展開する方針。冨田哲郎社長は「地域経済の活性化とエネルギー開発を両立させる上で最も適している」と語った。
JR東はまた、秋田市下浜地区の羽越線沿線で計画する初めての風力発電施設(出力約2000キロワット)について、今秋に着工し16年秋に稼働させると発表した。
施設運営は将来的に新会社に移管する方針。