JTB(東京)は18日、グループを挙げて東北への誘客を図る「東北絆キャンペーン」を実施すると発表した。東日本大震災から5年の3月11日に開始。特に全国に後れを取っている外国人旅行者の誘致を強化し、復興を後押しする。
期間は9月末までの約半年間。外国人向けには、果物狩り付き宿泊プランのほか、青森ねぶた祭など北東北3県の夏祭りの桟敷席とホテルをセットにしたプランなど東北ならではの商品を充実させる。
国内の他地域を訪れた外国人旅行者を東北に呼び込むため、行程に組み入れやすい東北発着のオプショナルツアーを企画。パンフレットを国内外の各支店や首都圏のホテルなどで配る。
JTBグループの外国人向けインターネット宿泊予約サイトで東北を特集し、商品を売り込む。タイやシンガポールなどで開かれる旅行博覧会には、東北に特化したブースを設け、自然や食などの魅力を広くアピールする。
国内客向けには、新緑を観光資源として売り出す。桜や祭りをテーマにした人気商品、団体向けの復興ツーリズム商品を拡充する。
JTBは年2回、国内の1地域を対象にキャンペーンを展開。海外を含めた取り組みは今回が初めて。昨秋にはアジア9地域のグループ社員が東北を巡るなどしており、各国で東北の商品を重点的に販売する。
JTB東北(仙台市)の伊沢洋平営業部長は「外国人旅行者が東北を訪問する機会につなげたい。地域の力になれればうれしい」と話した。