名取市植松1丁目の自営業相沢きよのさん(67)が作った「お福漬(づけ)」が、漬物日本一を決める「第5回T-1グランプリ」と同時開催の 「Taku-1(タクワン)グランプリ」で優勝した。地元のさまざまな野菜を使い、真心込めて作った「家庭の味」。今後は大会スポンサーによる商品化も予 定されている。
たくあんを使った漬物の日本一を決める「Taku-1グランプリ」には、全国から51点の応募があった。このうち5点が2月22日に東京都内で開かれた決勝大会に進み、相沢さんの「お福漬」が最も高い評価を受けた。
干した大根やニンジン、セリなどさまざまな野菜を漬け込んだ。漬け汁はしょうゆベースにざらめ、酢を混ぜて作ったもので、うま味調味料は一切使っていない。
寒風にさらした野菜には、うま味が凝縮。冷え性対策としてタカノツメやショウガなどを使い、ユズの爽やかなアクセントを加え奥深い風味を演出している。
相沢さんがこの漬物を初めて作ったのは25年ほど前。家族や友人に大好評で、「毎年、お裾分けを楽しみに待ってくださる方もいる」(相沢さん)という。今回は大会向けにさらに改良を加えて応募した。
相沢さんは「地元産の野菜のおいしさを少しでも多くの人に知ってもらいたくて出品した。まさか優勝できるとは思わなかった」と喜ぶ。
「T-1グランプリ」は漬物を通じた地域活性化などを目指し、食品メーカーなどでつくる実行委員会が主催。2012年度から「Taku-1グランプリ」が同時開催されている。