このまま年収500万円程度で人生が終わってしまっていいのか――。確かに、今のご時勢から考えれば年収500万円あれば十分という見方もある。だが、決して贅沢はできないし、家族を持っていれば自由にできるお金は哀しいほど限られてしまう。そもそも、30~40代の働き盛りの人からすれば、もっと上を目指したいものだ。そこで、9/10発売の週刊SPA!では「[年収500万円程度の人生]で終わる男の実像」という特集を組み、年収がピークをすぎた50代の年収500万円台以下の現役サラリーマンにアンケートを実施している。
その中で、週刊SPA!本誌では掲載できなかった「自分の経験を踏まえて、30~40代現役サラリーマンに向けて仕事面でのアドバイスをひと言」という質問に対する回答をここに紹介しよう。年収500万円程度で終わってしまった先人たちのリアルな失敗だからこそ、学ぶことも多いはずだ。
◆目の前の仕事以外にも目を向けろ!
まずアドバイスとして多かったのが「良好な人間関係」の構築だ。
「目の前の仕事だけが仕事ではない。目に見えない人間関係を構築することも重要な仕事のひとつ。私は仕事に終われ、社内付き合いには無頓着だった」(53歳・運輸業)
目に見えない“仕事”とは上司の評価、部下への配慮などもある。年収500万円以上ということは管理職。マネジメント能力が問われる以上、人間関係の構築は必要不可欠ということか。
「忙しいときに仕事をするのは当たり前。暇なときに何をするかで他人との差が出る。俺は外回りの仕事を行くふりをしては公園のベンチや車内で昼寝。喫茶店でお茶をしていました」(56歳・小売業)
こうした時間に「仕事関連の資格を取得しておけば」「売り上げ増のためにがむしゃらに働いていれば」と悔やんでも後の祭り。30代、40代で仕事と真摯に向き合わなかった結果、50代になってしまったら、もはや年収がアップする余地はない。
ほかにも、以下のような言葉が寄せられた。
「一人で仕事を抱えてはいけない。みなの評価を受けるには協力して仕事をすることも大切」(サービス業・52歳)
「自分に自信を持ちすぎるな。周りの人間をバカにしていると、いつか自分がバカにされる」(建築業・55歳)
「そんなことわかっている!」と思うかもしれないが、これらのことが実際にできている人は少ない。ここは真摯に自分と向き合い、先人たちからの重い言葉から学び取らなければ、本当に年収500万円程度で一生を終えてしまうかもしれない。 <取材・文・撮影/日刊SPA!取材班>