BRTの気仙沼線で自動運転テスト 障害物探知して停止まで

 JR東日本は13日、東日本大震災で被災しバス高速輸送システム(BRT)を導入した気仙沼線で、自動運転の実用化に向けた実証実験を報道関係者に公開した。専用車両による自動運転に加え、車両に搭載した安全機能装置で障害物を探知、停止する実験の様子が初めて公開された。
 実証実験は4月26日~9月30日の期間、宮城県登米市の柳津―陸前横山間のBRT専用道4・8キロで行われている。JR東日本が製作したBRT専用大型自動運転バス1台を初めて実験に投入している。
 13日の公開実験では、自動制御ボタンを押すと、運転士の運転から離れ、バスは全自動運転で動き始めた。JR東によると、車体の底に設置した磁気センサーが専用道に約2メートル間隔で埋め込まれた磁気マーカーを感知し、バスは位置を特定しながら走行する。
 車両のフロント部分や後部に設置した5種類のセンサーやカメラが道路上の人形を認識すると、スピードを緩めて停止した。単線の気仙沼線で必要となる対向車との交互通行や駅到着時の停止まで、全て自動運転で行われた。
 JR東の浦壁俊光執行役員は「少子高齢化により運転士不足が予想される。技術面や法制度の課題はあるが、できることから段階的に運転技術の実用化を目指したい」と話した。

対向車と路線の入れ替えを自動制御で行う自動運転バス=13日午前11時ごろ、登米市津山町のJR気仙沼線BRT専用道
実証実験が公開されたBRT専用大型自動運転バス=13日午前11時ごろ、登米市津山町のJR柳津駅
道路上の人形を検知して自動停止するBRT専用自動運転バス=登米市津山町のJR気仙沼線BRT専用道
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