Ｂ’ｚ松本孝弘　本家本元で、お見事です

【戯言戯画】
　どういうわけか、日本人の受賞ラッシュとなった第５３回グラミー賞。“日本のグラミー賞”こと日本レコード大賞じゃないですからね。本家本元で、まぁお見事です。拍手。
　とくにこの人の受賞はうれしかったですねえ。だってほら、Ｂ’ｚったら「日本で一番レコード（ＣＤ）が売れてるアーティスト」ですよ。出せば売れる、出せば売れるでもう二十数年、セールス王の座を譲らないキング・オブ・キング。
　でも熱中する一方で、どこかでずっと「これでいいのかな」という不安につきまとわれてもいたわけです。売れっ子ロックバンドってのは、なんだか矛盾してるような。「キャ～、稲葉さん、愛してるぅ」はロックなのか？　アングラで「世間のバカヤロー」なんてやってるパンク野郎と同じ音楽なのか？
　だけど、ＣＭやらドラマの主題歌やらで、耳になじんだ曲は、やっぱり気持ちよかったりもするわけで。松本さんモデルのエレキギター「ヤマハＭＧ－Ｍ」を、買いかけたこともあったっけ。ああ、アンビバレント（悩ましい）。
　そんなモヤモヤがちょっとすっきりしました。日本一とかいっても、もしかしたら「盆栽技能大会」とか「すし職人選手権」みたいなものかも…と思ってたのが、意外にそうでもないかもね、って感じ。
　受賞したのが最優秀ポップ・インストゥルメンタル・アルバム賞だったのは、ちょっと笑えました。ポップ上等。Ｊロック万歳。（篠原知存）
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