■下手うま、曲の難易度は関係なし カシオの電子キーボード
カシオ計算機は16日、鍵盤が光って演奏を補助する「光ナビゲーションキーボード」が、脳の活性化に効果があると実証されたことを明らかにした。携帯型ゲーム機ニンテンドーDS用ソフト「脳を鍛える大人のDSトレーニング」の監修で知られる川島隆太・東北大学加齢医学研究所教授の指導のもとで実験を行い、証明した。
効果が証明されたのは同社の電子キーボード「LK-301BB」(5万2500円)など3機種。いずれも、正しく楽曲が演奏できるよう、次に弾く鍵盤が赤く光って導く「光ナビ」機能を搭載している。購入者から「記憶力が良くなった」といった反響が多数寄せられたため、川島教授に実験を依頼した。
実験ではキーボードの初心者数人が光ナビ機能を使って、テレビ画面や付属の液晶画面の指示に従って演奏。演奏前と途中、終了後の脳の働きを特殊な装置で測定した結果、額のすぐ裏側にあり記憶や感情をコントロールする「前頭前野」が、曲の難易度にかかわらず「顕著に活性化する」ことが実証された。
川島教授の研究では簡単な計算を速く解いたり、声に出して文章を読むことで脳が活性化し、脳の発育や加齢による衰え防止に役立つとされ、光ナビによるキーボード演奏が同様の効果をもたらしたことになる。カシオはこうした実験結果をもとに、中高年層にも電子キーボードの売り込みを図る考えだ。
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