Gスランバー舞台「れんが下水道」公開へ

完成から115年たった今も現役で使用され、2010年度の土木学会選奨土木遺産に認定された仙台市青葉区のれんが下水道が10月にも一般公開される。市が同区の西公園に無料の見学施設を整備し、東京と大阪に続いて国内3番目に古い仙台の下水道の歴史をアピールする。
計画では西公園北端に見学施設の入り口を設け、らせん階段で地下に8メートル降りて下水道内部を間近に見られるようにする。同区の国分町通付近から西公園付近を結ぶ定禅寺通幹線(長さ約550メートル)のうち、分水施設や放流路など約40メートル分を公開する。
定禅寺通幹線は上部が半円の馬てい形で、高さは約1.5メートル。仙台出身の東京帝大教授中島鋭治の指導で設計され、1900年12月に完成した。2010年公開の映画「ゴールデンスランバー」では、堺雅人さん演じる主人公の逃走シーンに使われた。
現在も汚水や雨水が浄化センターに向かって流れ、大雨で増水すると広瀬川に放流される。安全面を考慮し、予約を受けて市職員が同行する仕組みにする。見学施設の整備費は約6500万円。
広瀬川沿いの下水道では、同時期に造られた片平丁幹線(長さ約500メートル)と袋町幹線(約290メートル)も土木遺産になっている。
市管路建設課の小幡勝雄課長は「下水道は普段は人目に触れない。れんが下水道を多くの方に見てもらい、仙台の下水道の歴史を再発見してほしい」と話す。

タイトルとURLをコピーしました