GW「外出や移動自粛を」 宮城知事と仙台市長呼び掛け

大型連休中の新型コロナウイルス感染拡大を抑えようと、宮城県の村井嘉浩知事と郡和子仙台市長、医療関係者は27日、県庁で共同記者会見を開いた。「変異株流入による爆発的な感染者増加」を懸念し、連休中の外出や移動の自粛を県民に強く要請した。
 村井知事は感染力が強い変異株を念頭に「気を緩めると一気に感染者が増え、医療現場が対応できなくなる。危機意識を持ってほしい」と呼び掛けた。
 「大型連休は大事な時期」と強調した郡市長は「外出や移動、久しぶりに会う人との会食は極力避けてほしい」と協力を求めた。
 県と市は3月18日、独自の緊急事態宣言を出した上で、同25日からは酒類提供店に時短営業を要請。県内の新規感染者数は落ち着いてきたが、感染状況を示す指標のうち、確保病床使用率は最悪のステージ4(爆発的)が続く。
 仙台医療圏で患者の入院先を調整する冨永悌二東北大病院長は「病床は依然逼迫(ひっぱく)している」と説明。「関西、関東からの変異株の流入で、爆発的感染が起こる可能性がある」と危惧した。
 感染が急拡大し、緊急事態宣言が25日発令された大阪府では感染力が強い「N501Y」変異株が猛威を振るう。首都圏でも徐々に置き換わりが進んでいるという。
 県感染症対策委員長の賀来満夫東北医科薬科大特任教授は「感染者数が1桁になっても、急速に拡大することがある。油断せずに減少傾向を保てるかがポイント。減少に安心することなく、対策を講じてほしい」と指摘した。
 東北6県と新潟県の知事、仙台、新潟の両市長が、県境をまたぐ移動の自粛や感染防止策の徹底を訴える「東北・新潟共同メッセージ」も発表された。

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