IC乗車券、宮城交通も参加 15年度導入、仙台市と合意

仙台市が2014年度以降、地下鉄や市バスに順次導入するIC乗車券の新規システムに、宮城交通(仙台市)も参加することで21日、市と合意した。これにより、IC乗車券が市内の公共交通機関で共通して利用できる体制が整うことになる。
 市交通局で同日開かれた仙台IC乗車券推進協議会の総会で、宮城交通の青沼正喜常務が「厳しい経営環境にあるが、利用者の利便性向上や公共交通の利用促進を図る観点から、導入を図っていきたい」と表明した。
 同社と市交通局は、共通で運用している磁気カード乗車券の老朽化に伴い、IC乗車券を新たなシステムとすることで一致。14年度に地下鉄南北線、15年度には東西線とバスへの導入を目指す。総事業費として約108億円を見込む。
 市は、国土交通省の「地域公共交通確保維持改善事業」と「社会資本整備総合交付金」を活用し、財政支援する。事前に入金するプリペイド方式で、利用実績に応じたポイント制度も採用。JR東日本の「Suica(スイカ)」との連携も検討を続ける。
 推進協会長の中鉢裕市交通事業管理者は「利便性が高く、多彩なサービスの提供が図れる。費用対効果も見据えて機能を選定し、コスト圧縮にも努めたい」と述べた。
 3者は、10年4月に推進協を設立。下部組織として実務者レベルの検討会も置き、導入に向けて協議を進めてきた。

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