ILC早期誘致表明を求め決議 東北推進協

 超大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の誘致を目指す産学官組織「東北ILC推進協議会」は22日、仙台市内で総会を開いた。研究者グループが昨年8月、国内候補地を岩手県南部と宮城県北部にまたがる北上山地に一本化したことを踏まえ、国に対し資金分担の国際調整や早期の誘致表明を求める決議を採択した。
 総会には約130人が出席した。推進協代表の里見進東北大総長は「国のプロジェクトとして位置付けられるよう、東北がまとまって運動することが必要だ。ILCを核に復興を加速し、新たな東北を開く姿勢をアピールしたい」と述べた。
 本年度の事業計画では、加速器関連産業の育成に向けた調査研究や加速器施設の視察会実施を決定。中高生向けにはILC講座を継続して開く。
 達増拓也岩手県知事は「ILC誘致に向けてやれることは何でもやる」と強調。村井嘉浩宮城県知事は「日本、世界に貢献するビッグプロジェクトの実現へみんなで頑張ろう」と呼び掛けた。
 総会後、国内研究者でつくるILC戦略会議議長の山下了東大准教授が講演した。

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