JFEエンジニアリング、中国で生ゴミ発電を受注 将来は事業参画も

JFEエンジニアリングは6日、中国河南省鄭州市全域のレストランから出る日量200万トンの生ゴミを利用して発電するバイオガス発電システムを、中国青海省の「青海潔神」から受注したと発表した。鄭州市のシステムは年内に着工し、来年中に稼働。青海潔神からは今後、同様の発電システムを年2~3件のペースで受注を見込む。
 このシステムは生ゴミを粉砕して、発酵するものとそうでないものに分別、発酵するものからメタンガスを取り出して900キロワットの電力を発電する。日量200万トンの生ゴミで年間7500時間発電できるという。
 青海潔神は2006年に設立され、生ゴミの収集や処理場の建設、運営などを行っている。青海省西寧市ではレストランから出る生ゴミの収集事業を行っているが、発電まで手掛けるのは今回が初めて。同社が鄭州市の事業を始めるにあたり、人的つながりのあったJFEエンジニアリングの発電システムが採用された。
 中国ではこれまでレストランから出る生ゴミだけでなく、産業廃棄物や下水汚泥などの多くも埋め立て処分されてきた。しかし、最終処分場が少なくなったことや環境保全の観点から、中国政府は無害化・再資源化を促している。
 レストランから出る生ゴミの無害化・再資源化事業は中国で始まったばかりで、その事業規模は今後、年間2000億円にまで膨れるとみられている。JFEエンジニアリングが鄭州市で行うのは、事業化に向けた技術支援とシステム設計とシステム供給だけ。今後は、青海潔神の事業への参画も視野に入れる。
 生ゴミから発電するシステムは、国内では2件の実績があるが、海外では初めて。

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