JR東日本は交流人口の拡大を目指し、2025年度にインバウンド(訪日客)向けの情報発信に力を入れる「重点共創エリア」事業を始めるに当たり、最初の対象地域に岩手県を選定した。同年9~11月に県内自治体と協働し、国内外でイベントや広報を展開する。
同社は、岩手の豊かな自然や伝統文化のPRを強化しようと選定。実施時期を秋祭りシーズンに合わせ、特別列車の運行や旅行商品の販売を予定する。首都圏の主要駅で広告やデジタルサイネージを掲示するほか、米ロサンゼルスや仏パリなど同社の海外拠点でイベントを開催し、国内外への発信を強化する。
重点共創エリアは、同社がこれまで実施していた重点販売地域事業を改良した事業。海外向けの誘客施策や官民連携による持続可能な地域づくりなどを新たに盛り込んだ。
JR東日本盛岡支社の大森健史支社長は「単なる観光キャンペーンで終わらせるのではなく、地域と一体となって岩手の交流人口増加につなげていきたい」とコメントした。
岩手に続く対象地域には北海道道南と青森県が選ばれ、来年12月から事業を実施する。