JR東日本は8日、仙台エリアでも来年4月の消費税増税に合わせ、カード型IC乗車券「Suica(スイカ)」で1円刻みの運賃を導入する計画を明らかにした。冨田哲郎社長が定例記者会見で説明した。
導入を計画しているのは首都圏、仙台、新潟エリア。冨田社長は「1円刻みの運賃を導入できる準備はしている。国土交通省の消費増税に伴う運賃改定の指針が出てから対応を判断したい」と語った。
JR東日本によると、仙台エリアのIC乗車券の対象区間は宮城、福島両県の東北線、仙石線、仙山線、常磐線などの約100駅と、仙台空港アクセス線の各駅。
自動券売機は一円、五円硬貨が使えないため、従来通り10円単位での販売となる予定。冨田社長はIC読み取り装置の未設置駅への対応について「利用者数を見ながら順次、装置の設置範囲を拡大していきたい」と語った。
IC乗車券の1円刻みの運賃をめぐっては、JR東日本がことし5月、首都圏での導入計画を表明。首都圏の私鉄各社などでつくる協議会も導入を検討している。
地下鉄南北線で来年度からIC乗車券の導入を予定する仙台市は1円刻み運賃について「仙台は首都圏ほどIC乗車券が普及していない。導入後の普及状況をみて判断したい」(市交通局)と話している。