JR東日本は30日、気仙沼線のバス高速輸送システム(BRT)の一部区間で5日に始まる自動運転のテスト走行を報道陣に公開した。最高速度を時速60キロに設定したバスの自動運転は国内で初めて。
一時時速59キロに到達
区間は登米市の柳津-陸前横山間の専用道4・8キロ。運転手が大型自動運転バス(定員70人)の自動制御ボタンを押してハンドルに手をかざすと、車体はゆっくりと動き始めた。
路面の磁気マーカーをセンサーで読み取って走行位置を把握。時速は一時59キロに達した。障害物を検知して一時停止し、対向のバスともすれ違った。
自動運転区間では1日2往復運行する。想定外の事態には運転手が手動に切り替える。JR東は実用化に向け、安全対策を強化してきたという。
伊勢勝巳副社長は取材に「将来予想されるドライバー不足を自動運転で補うのが狙いの一つ。自動運転区間を延ばし、最終的に一般道でも挑戦したい」と話した。
気仙沼線は東日本大震災で被災し、2012年8月から柳津-気仙沼間(約55キロ)にBRTを導入した。