Kakudaの星誕生 火星と木星間の小惑星

火星と木星の間の軌道を回る小惑星が「Kakuda」と名付けられた。宮城県角田市の宇宙航空研究開発機構(JAXA)角田宇宙センターが昨年、開所50 周年を迎えた記念に職員OBが命名を提案し、国際天文学連合に認定された。「角田の星」誕生の知らせに、宇宙を核にまちづくりを進める市の関係者は喜びに 沸いている。
小惑星は直径約4キロ。地球から約3億6000万キロ、太陽から約3億9000万キロ離れ、約3.47年で太陽の周りを公転する。今月中旬現在、夕方に西のふたご座の方角に確認できる。肉眼で見える6等星の約100万分の1の明るさだという。
地球に衝突する恐れのある小惑星を研究しているNPO法人「日本スペースガード協会」(東京)が2000年8月5日、岡山県井原市の施設で観測中に発見した。
命名を提案したのは協会理事で、地元の天文同好会の会長を務める豊川光雄さん(67)=宮城県柴田町=。液体ロケットエンジンの研究員としてセンターに勤めた。
開所50周年の節目を祝おうと、豊川さんが発案。協会が昨年9月に国際天文学連合に申請し、ことし2月に認められた。
豊川さんは「宇宙のまち・角田に恩返ししたいと思ってきた。子どもや市民に希望を持ってもらえるとうれしい」と語る。小惑星がより明るく見える時期に市民観察会の開催を検討している。
市とJAXAは昨年12月、教育や産業振興に関する連携協力協定を結んだ。大友喜助市長は「宇宙をテーマにまちづくりを進める市として大歓迎だ。宇宙への市民の関心が高まり、誇りになる」と話す。

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