KDDI(au)は17日、交流サイト(SNS)上の友人同士で楽しむソーシャルゲームで中国最大手のレクー・メディア社と提携し、携帯電話やパソコンなど向けのポータル(玄関)サービス「サンシャイン王国」を展開すると発表した。レクーの強みを生かしてソーシャルゲームの機能を持たせたほか、auだけでなくNTTドコモやソフトバンクモバイルの携帯電話にも対応させるなど、オープン性を確保したのが特徴だ。
まず10月14日にauやドコモ、ソフトバンクの通常の携帯電話向けにサービスを開始。今冬をめどに、米グーグルの基本ソフト「Android(アンドロイド)」対応のスマートフォン(高機能携帯電話)やパソコン向けにも提供を始める。
「サンシャイン王国」は、ユーザーが「国王」となり、「王国」と呼ばれるインターネット上のエリアの上に植物や建物を配置し、環境バランスを取りながら王国を発展させていくゲーム。登録料や月額利用料はかからないが、KDDIなどはネット接続時のデータ通信収入に加え、ユーザーが王国を築くために購入する有料のアイテムへの課金などで収益を確保する。
このほか、ウェブ上でアドレスを管理する「au oneアドレス帳」とも連携させ、アドレス帳のデータをもとに、サンシャイン王国を利用している知人を見つけ出し、au携帯電話のユーザー同士なら知人と国づくりを助け合えるようにした。
レクーは韓国や米国、欧州など11カ国でソーシャルゲームを展開しており、日本でもミクシィ(mixi)向けアプリ「サンシャイン牧場」は登録ユーザー数が今年6月に500万人を超えるヒットを記録した。
記者会見でKDDIの高橋誠専務は「ユーザーに受け入れられているソーシャルゲームをテーマに、新しいプラットホームをつくるのが重要」と語った。