KDDIが22日発表した2010年9月中間連結決算は、売上高にあたる営業収益が前年同期比0.3%減の1兆7184億円、営業利益が1.2%減の2478億円となった。主力の移動通信事業で、低料金型プランの浸透に伴い携帯電話の音声収入が落ち込んだことが響いた。
最終利益は5.7%減の1369億円。移動通信事業はスマートフォン(高機能携帯電話)の出遅れもあり営業利益が9%減。7~9月期の1契約あたり月間平均収入は、データ収入が増えたものの、音声収入の大幅な落ち込みをカバーできず、500円減の5100円だった。
一方、固定通信事業は通信網のスリム化などが寄与し、営業損益は37億円の赤字と、前年同期の223億円の赤字から大幅に改善した。7~9月期では17億円の黒字を確保した。
都内で記者会見した小野寺正社長兼会長は「スマートフォンは新型機種を相次ぎ投入するので、データ収入は上昇基調になる」との見通しを示した。
また、総数で23万株もしくは総額で1000億円を上限に、25日から来年3月末まで自社株買いを行う方針も発表した。23万株を取得した場合、発行済み株式総数の5.16%に相当する。