NTTとパナ子会社、電子看板で戦略的提携

 NTTは28日、パナソニックグループでデジタルサイネージ(電子看板)事業を展開するピーディーシー(PDC、東京都中央区)との間で戦略的提携関係を結ぶことで合意したと発表した。NTTが近く、グループ子会社を通じて1億円を出資し、パナソニックから同社子会社のPDC株19・2%分を譲り受ける予定だ。
 今回の通信、家電の国内大手グループ2社による戦略的提携は、双方の強みを生かし、今後の収益源として期待できる電子看板事業の拡大を図る考えだ。
 NTTにとっては、出資先のPDC社が複合商業施設や駅など全国4000カ所で展開する事業ノウハウを得る狙いがある。一方、パナソニック側はNTTグループが持つ通信・販売網を生かし、事業拡大につながることを期待するもようだ。
 NTTグループでは、今後の成長戦略の一環で、電子看板事業「ひかりサイネージ」の展開を今年2月から始めた。富士キメラ総研の調査では、電子看板の国内市場規模が2015年で約320億円と推定される中、NTTではパナソニックグループや総合商社の丸紅などとの提携拡大で、電子看板事業の売上高を15年度で100億円とし、国内市場シェア約3割の獲得を狙っている。

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