NTTドコモがボーダフォンと提携、アジア・欧州で一元サービス

[東京 20日 ロイター] NTTドコモ(9437.T: 株価, ニュース, レポート)は20日、英ボーダフォン(VOD.L: 株価, 企業情報, レポート)と多国籍企業の法人営業について事業提携すると発表した。今年12月1日にも提携を開始する。
 アジアにおけるドコモの基盤と、欧州を中心とするボーダフォンの基盤を生かし、それぞれの多国籍企業の顧客に一元的な契約管理サービスを提供する。一方でソフトバンク(9984.T: 株価, ニュース, レポート)は、2006年にボーダフォン日本法人を買収した後も継続していたボーダフォンとの提携関係を11月末で解消する。
 ドコモは自社の多国籍企業の顧客に対し、世界30カ国以上の通信会社と資本提携するボーダフォンのネットワークを活用して、一元的なサービスを提供することができるようになる。一方でボーダフォンは、ドコモの日本での基盤だけでなく、ドコモが加盟するアジアの通信事業者連合「コネクサス・モバイル・アライアンス」のネットワークを活用して、顧客の利便性を向上させる。
 06年4月に結成したコネクサスは、アジア13カ国・地域の11通信事業者が加盟し、国際ローミングや多国籍企業向けのサービス分野で協力関係を構築している。
 ソフトバンクとボーダフォンは、法人営業や国際ローミングの優先・割引接続などで提携関係を継続していた。両社の提携が11月末に解消することで、ドコモは日本に進出するボーダフォンの顧客へのアプローチを強化する。一方でソフトバンクは「ボーダフォンとの提携が解消しても、すでに欧州各国の事業者とは個別に契約を結んでいるため国際ローミングの回線網が減るようなことはない」(広報)としている。
 (ロイターニュース 村井令二)

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