政府は24日、アラブ首長国連邦(UAE)と原子力協定を締結する方向で最終調整に入った。安倍晋三首相が大型連休中の中東訪問で、UAE首脳と合意する見通し。協定が発効すれば、日本から原発に関連する物品の輸出が可能となる。中東訪問ではトルコと原子力協定を結ぶことも固まっており、原発輸出の拡大に向けて弾みがつきそうだ。
原子力協定は、核の不拡散や原発の安全利用を2国間で確認し合うもので、原発輸出の大前提となる。国会の承認を経て発効する。日本は米国や欧州連合(EU)などとの協定が発効しており、UAEやトルコとも事務レベルでの調整を進めていた。
首相は連休中にUAEのほか、トルコやサウジアラビアなどを歴訪。UAEは現在、韓国製の原発の建設を進めており、日本政府は協定を通じて原発関連部品の輸出を目指す。UAEが将来、原発の新規建設を計画した場合には、日本企業を入札に参加させることも検討する。