プロ野球東北楽天は28日、大阪市の京セラドーム大阪で行われたオリックス17回戦に2-1で勝ち、優勝へのマジックナンバー「28」を点灯させた。球団創設9年目のシーズンで初めてともしたマジック。勢いづくチームに、ファンの期待は一気に膨らんだ。
東北楽天は、球団創設時、近鉄とオリックスから分配ドラフトで選手が入団した経緯から、関西でも一定の人気がある。この日もレフトスタンドには多くのファンが詰め掛け、懸命に声援を送った。
もともと近鉄ファンで、創設の2005年から東北楽天を応援してきたという大阪市の会社員高橋克弘さん(45)はマジック点灯に「弱かったころを思うと、ここまできたかと感慨深いものがある。ことしは逆転勝ちが多く、闘争心が芽生えている。ずっと願っていた優勝に向け、このまま突っ走ってほしい」と力を込めた。
大阪府藤井寺市の主婦藤沢誠子さん(40)は「銀次、枡田、島内ら若手選手が育ち、どこからでも得点できる」と首位を快走する要因に打線の好調さを挙げる。その上で「始まりは寄せ集め的なチームだったのに、9年目でここまで強くなるのは早い方だと思う。この調子で頑張ってほしい」とエールを送った。
仙台市青葉区のスポーツバー「haunt(ハウント)」では17人がテレビ画面に声援を送った。四回、ジョーンズ選手のソロアーチで追い付き、六回に銀次選手の適時打で勝ち越すと店内の熱気は一気に上昇。試合に勝ち、マジック点灯が決まるとハイタッチがかわされ、大きな拍手が起きた。
宮城野区の会社員氏家英樹さん(42)は「ことしは投打がかみ合っている。このまま一気にいってほしい」と声を弾ませた。青葉区の会社員金野修治さん(44)は「やっと初の優勝が見えてきた」と満面の笑みだった。