WHO「コロナ終息はほど遠い」、新規感染者数が最多に

[ジュネーブ 8日 ロイター] – 世界保健機関(WHO)は8日、前日に報告された新型コロナウイルス感染数がこれまでで最多を記録したことを受け、パンデミック(世界的な流行)は悪化しており、中米ではまだピークを迎えていないと指摘。各国にコロナ対応の継続を要請した。 【動くグラフィック】新型コロナが世界経済に与えた打撃 テドロス事務局長は「パンデミックが6カ月超となったが、まだ(アクセル)ペダルから足を離すべき時ではない」と強調した。 前日に報告された新たな感染者数は世界で13万6000人超と、1日としては過去最多を記録。このうち75%近くを南北アメリカや南アジアなどの10カ国が占めた。 緊急事態対応を担当するマイク・ライアン氏は、グアテマラなど中米での感染者数が依然増加しているとして、国際社会に支援を求めた。 また今は感染の第2波防止に注力すべきで、中国による感染への対応を巡る調査は後回しにできるとした。 WHOの疫学者マリア・バン・ケルコフ氏は、南米においては「包括的な対応」が不可欠になると指摘。「終息は程遠い」と述べた。 一方、シンガポールで報告された新たな感染者の少なくとも半数が、無症状感染者だったことが判明。 バン・ケルコフ氏は、追跡調査を行っている多くの国は無症状感染者を特定しているが、無症状感染者が感染を一段と拡大させたかを判別するには至っていないとし「極めてまれなケースだ」と述べた。 また、WHO脱退と資金拠出の停止を表明した米国との技術面での協力関係についてライアン氏は、WHOは米疾病対策センター(CDC)の専門家に頼るところが大きいと指摘。「別途指示があるまで、協力関係を続ける」と述べた。 *内容を追加しました。

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