総務省は5月17日、2人以上の世帯を対象にした「2015年家計調査」の速報値を発表した。公表された1世帯当たりの平均貯蓄額「1805万円」の高額ぶりがネットを震撼させ、関連する数値でも議論を呼ぶ事態となっている。
総 務省によれば、1世帯当たりの平均貯蓄額は前年比0.4%増の「1805万円」。2002年以降で過去最高を記録した。しかし、年齢別に見ると29歳以下 が255万円、30~39歳が666万円、40~49歳が1024万円、50~59歳が1751万円となっており、60歳未満では平均に届かない。 60~69歳は2402万円、70歳以上は2389万円で、実に全年齢の約3分の2がその平均を下回っているという事態に…。
Twitterには、
「『全体の約3分の2が平均を下回っており』だったら、平均値を出しても意味なくね?」
「ただ3分の2の世帯は平均以下の貯蓄。平均値にだまされるな。一部の富裕層の貯蓄額が大幅に増えた分、平均値を押し上げただけだ。」
「どこの貴族を基準にしたんだ?団塊とジュニアの大量退職で退職金で保有額増えただけだろ。預貯金なんてねーよ」
「富が偏在してるから、平均を出すことには、なにも意味がないけどね」
と平均値を出すこと自体に意味をなさないといった怒りの投稿が目立った。一方で、約1割の世帯は世帯貯蓄が「100万円未満」という結果もあることから、
「世帯貯蓄が最高更新だそうですが全体の約3分の2が平均を下回っており、1割強の世帯は『100万円未満』いかに格差が広がっているかがわかりますね」
「平均が上がったというより、その分格差が広がったということじゃないのか」
「日本人の平均貯蓄額を知ってビックリ。貧富の差は広がっていくばかりだな。貧富の差って言うより高齢者と若者の差だよな」
と貯蓄額から格差拡大を指摘する声も相次いだ。
今回の世帯貯蓄の増加理由として、貯蓄は預貯金のほかにも有価証券などの合計額から算出されることから、株価上昇によって有価証券の保有額が伸びたことも要因とされている。それを加味しても、やはり平均貯蓄額「1805万円」に衝撃を受けた人は多かったようだ。