1円刻み運賃、認可へ=消費増税を正確転嫁―太田国交相

 太田昭宏国土交通相は29日の閣議後記者会見で、2014年4月の消費税率引き上げに合わせ、鉄道とバスの運賃を1円刻みにすることを認可する方針を明らかにした。増税分をより正確に転嫁するのが狙い。これを受け、JR東日本などの事業者は、「Suica(スイカ)」などのICカード乗車券に限って1円刻みとする運賃改定を国土交通省に申請する方針だ。
 現金払いの乗車券は駅の券売機が1円や5円の硬貨に対応しておらず、改修に多額の費用を要するため、これまで通り10円刻みとする。支払い方法により金額が異なる「二重運賃」が発生するが、国交省は原則としてIC乗車券での支払額については、現金で支払った場合と同額か、下回るように事業者に促す。
 1円刻みとなるのは定期券を除く通常の運賃のみで、定期運賃は10円刻みとなる見通し。
 JR東日本のほか、「PASMO(パスモ)」を利用する首都圏の鉄道・バス事業者が1円刻み運賃の導入を検討中だ。東日本を除くJR旅客5社は見送る方針。阪神電気鉄道など関西地域の鉄道事業者も10円刻みを維持する方向だ。 

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