気象庁は今日22日、この先の3か月予報を発表。11月に入っても気温は全国的に高い傾向。ただ、12月は季節が一気に冬へ急加速。冬型の気圧配置が強まり、北風が身に沁みる寒さの日が増え、日本海側では雪が多い傾向に。いつまでも続く暖かさに油断せず、着々と冬支度を。
予想される海洋と大気の特徴 12月以降は冬型強まり、寒気南下
気象庁は今日22日、この先の3か月予報を発表しました。 この冬は、ラニーニャ現象時の特徴が現れる可能性が高まっています。11月はしばらく寒気の影響を受けにくいものの、12月以降は、寒気の影響を受けやすくなるでしょう。 上空の偏西風は中国付近では北に、日本付近でやや南に蛇行する見込みです。シベリア高気圧は南東側への張り出しがやや強く、アリューシャン低気圧は西側で強いでしょう。 12月以降は、東日本や西日本を中心に冬型の気圧配置が強まる時期がある見込みです。東日本や西日本の太平洋側は低気圧の影響を受けにくく、北日本では低気圧の影響を受けやすいでしょう。
11月に夏日も 12月は季節が急加速 冬物準備を
この先の気温ですが、3か月予報では、11月もまだ高温傾向が続く見込みです。 11月のうちは、全国的に平年に比べて高い傾向で、特に沖縄・奄美、西日本、東日本は平年よりも高いでしょう。今年10月は東京都心や名古屋市、福岡市で真夏日の最晩記録が出るなど異例の暑さとなっていますが、11月に入っても最高気温が25℃以上の夏日が出るなど、なかなか季節が進まないでしょう。とはいえ、朝晩と日中の寒暖差は大きい時期ですので、重ね着をするなど時間帯によって調節しやすい服装を心がけましょう。 12月には冬型の気圧配置が現れやすくなり、一気に冬の訪れを感じられる日が増えるでしょう。 全国的に気温は平年並みとなる見込みで、11月が高温なだけに、落差が大きく感じられそうです。北風が身に沁みる寒さとなり、北日本に限らず、東日本や西日本も昼間もコートが手放せない日が続くでしょう。来年1月も全国的に気温は平年並みとなる見込みで、真冬らしい寒さになりそうです。 いつまでも暖かさが続きますが、急に寒くなりますので、しっかりと冬支度をしておきましょう。暖かいニットや厚手のジャンパー、冬物コートはすみやかに準備できるように早めに整えておくと良さそうです。
この冬は日本海側で雪や雨が多い傾向
昨シーズンの冬は全国的に暖冬となり、雪の少ない冬となりましたが、今年は傾向が変わりそうです。 11月の降水量は全国的に平年並みとなりますが、12月になると、東日本や北日本の日本海側で平年並みか多くなるでしょう。降雪量の予想は、北日本の日本海側のみ発表がありますが、平年並みか多い予想です。12月から季節風が強まり、北日本や北陸では雨や雪の降る日が増えるでしょう。 日本近海の海面水温は平年に比べて高い状態が続いています。海の温度はなかなかすぐには下がらないため、強い寒気が流れ込むと、積乱雲が発達し、局地的に大雨や大雪をもたらす恐れがあります。11月も気温は高い傾向ではありますが、雨や雪が予想される場合は、降り方や降水量、降雪量に気を付けて、情報をご確認ください。 【北日本】北海道・東北地方 【東日本】関東甲信・北陸・東海地方 【西日本】近畿・中国・四国・九州北部地方・九州南部 【沖縄・奄美】鹿児島県奄美地方・沖縄地方
日本気象協会 本社 石榑 亜紀子