18歳の性意識を調査 その場のノリを大事にし避妊しないとの回答も

「18歳の意識調査」第6回「セックス」―学校での性教育 4割が「役に立たなかった」―

若者の「性離れ」が指摘される中、日本財団「18歳の意識調査」第6回は「セックス」をテーマに取り上げた。この結果、学校での性教育について約4割が「役に立たなかった」と答え、避妊の必要性や性病の危険性などをもっと教えるよう求めていることが分かった。国際的にも後進性が指摘されるわが国の性教育はやはり見直しが必要な気がする。このほか性に関する情報源ではWebサイト、マスターベーションで最も多く使うものはスマホがそれぞれトップを占め、筆者のような高齢世代には隔世の感がある調査結果となっている。

主な調査結果を見ると、「セックス経験あり」はほぼ4人に1人(23.3%)、男性がやや高いものの大きな男女差はなく、経験人数も過半数(54.3%)が一人。性に関する知識はWebサイト(55.8%)、友人(50.2%)、SNS(31.4%)と続き、教師は16.4%、家族は5.5%と予想以上に低い。86.7%が避妊の必要性を感じており、セックス経験者で「実際に避妊する人」を見ると、男性は4人中3人(75.6%)が自分、これに対し女性は3人中2人(67.6%)がパートナー、自分はわずかに2.7%と完全な男性依存型となっている。

避妊の必要性を否定する回答では「大丈夫だと思うから」(26.9%)に次いで「面倒くさい」(15.4%)、「その場のノリを大事にしたいから」(13.5%)と続き、性行為に伴う性病のリスクに関しても4人に3人(75.9%)が不安を感じるとしている半面、7.1%は「不安はない」と回答している。奔放な若者の性意識の反映とも思われるが、結果、性病、あるいは病名は分からないものの「かかったことのある」人は3%、回答者に絞っても20人を超す計算となる。

焦点の学校での性教育に対する評価は「役に立った」が59.1%、「役に立たなかった」が40.9%。自由回答では避妊や性病について、「具体性を欠く」、「内容があいまい」と指摘する声とともに、「性教育のあいまいさが望まない妊娠が増えている一因」、「一部の学校で性教育に関する保健体育の授業が男女、別々に行われているのはおかしい」など性教育の改善を求める声が目立っている。

またマスターベーションに関しては男性の9割、女性の4割が「経験あり」と回答。その際、最も多く使用しているものはスマホが74.8%と圧倒的にトップ。筆者の若いころは小説や写真が主流。時代の違いとともに「あの小さな画面でどう使うのか」、そんな疑問さえ感じた。

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