2レース制のF1にドライバーたちは賛否両論

F1の週末にレースを2回行うという案について検討が行われているが、これに関してドライバーたちがそれぞれの意見を述べた。

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先週行われたF1ストラテジーグループ会合において、今年から2017年にかけてのF1規則変更の方向性に関していくつかの決定が下された。その中のひと つとして「予選と決勝のウイークエンドのフォーマットに革新的でエキサイティングな変更を加えることが協議されており、2016年の導入を目指しFIAと FOMがこれを評価している」とFIAが発表した。

FIAは詳細については述べていないものの、1グランプリにおいてレースを2回行うという案が検討されていることが明らかになった。日曜にメインの決勝 を行うことに変わりはないものの、土曜に予選と共に短いレースを行うという提案がなされている。また、全チームが3台目のマシンに若手ドライバーを乗せて レースを行い、上位に入ったドライバーを日曜のメインレースに出場させるという案もあるといわれている。

週末の間に2回レースを開催するという案に関し、セバスチャン・ベッテルは、F1の伝統に反する動きであり賛成できないと述べた。

「レースは大好きだけど、僕は伝統的なものにこだわる部分があるので、(2レース制には)賛成じゃない」とベッテル。
「単なる予選レースだと分かっているが、それでも日曜の見せ場が奪われると思う」

ベッテルは冗談を交えて、先に検討すべき重要な問題が他にあるのではないかと述べた。
「土曜にレースをするかどうかより、もっと解決すべき問題がいろいろあると思う」とベッテルは言う。
「大きな問題について考えるべきじゃないかな。たとえばヘルメットデザイン(固定化)の問題みたいにね!」

ニコ・ロズベルグは、ファンをより楽しませることになるのであれば2レース制を採用するのもいいと述べる一方で、やはり伝統の面について気にしている。

「(2レース制は)DTMがやってみてかなりうまくいっていると思う。ファンへのサービスが増えるしね。どっちにしても僕らはサーキットにいるのだし、考えてみてもいいだろう」とロズベルグ。
「ひとつだけ残念なのは、F1の伝統から外れてしまうことだ。一番気がかりなのはそのことだ」
「テニスのグランドスラムが4大会でなく突然7大会になるようなものだ。これを気にする人は多いと思う」

一方でルイス・ハミルトンは変化は大歓迎だという。また、何か変更を行いたい場合にはドライバーの意見を聞いてくれれば嬉しいとも彼は述べている。

「週末のフォーマットが変わるならものすごく嬉しいね」とハミルトン。
「F1の世界に9年いるが、木曜、金曜、土曜、日曜の流れが全く変わっていない。よりエキサイティングにするために大きな変更を行うのはいいことだと思う」
「次の7年もまるで同じフォーマットだったら僕は我慢できないかもしれない」

「こういうことを決めるときにはドライバーに相談してもいいんじゃないかな。理論上ベストな選択よりも直感で決めたことの方がいい場合もある。僕らに聞いてくれたらできる限り協力したい」

[オートスポーツweb 2015年07月09日]

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