2億1500万年前に巨大隕石=木曽川地層に証拠―大絶滅の原因か・鹿児島大など

 約2億1500万年前にアンモナイトなどが絶滅した原因とみられる巨大隕石(いんせき)衝突の証拠を、鹿児島大などの研究チームが5日までに発見した。隕石と絶滅の関係では、恐竜などを滅ぼした中生代白亜紀末(約6500万年前)の隕石衝突が有名だが、衝突の証拠を捉えたのは珍しいという。論文は米科学アカデミー紀要電子版に掲載される。
 古生代三畳紀後期(約2億~2億3700万年前)には、アンモナイトなどの種が大規模に絶滅した。カナダ・ケベック州のマニクアガンクレーターを作った直径数キロ規模の巨大隕石衝突が原因の一つとされるが、衝突の証拠が見つかっていなかった。
 鹿児島大の尾上哲治助教らの研究チームは、岐阜県坂祝町の木曽川河床の地層を採取。鉱物などを詳しく調べた結果、地球の表層にほとんどなく、隕石に特有のイリジウムなど6種類の白金属元素を、通常の50~2000倍の濃度で検出した。白亜紀末の地層で見られる特殊な鉱物も含まれており、衝突で巻き上がったちりが降り積もったと分かった。
 地層の上下には海洋プランクトン類の化石も含まれており、衝突時期を約2億1500万年前と特定。北米付近でアンモナイトや哺乳類型は虫類などの大規模絶滅が起きた時期に当たるという。 

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