2月の消費者物価、仙台0.9%減 14カ月ぶりマイナス

 総務省が24日発表した2月の消費者物価指数(2020年=100)によると、仙台市の「生鮮食品を除く総合」は1月の105・7から0・9%下落し、104・7となった。14カ月ぶりのマイナス。政府の電気・都市ガス料金の抑制策の効果で、前年同月比の伸び率は1月の4・9%から鈍化した。指数は前年同月比3・5%上昇だった。

 調査品目を大きく分類した「10大費目」の内訳は表の通り。

 「生鮮食品を除く食料」は前年同月比8・6%上昇で、3カ月連続で伸び率が8%台となった。伸び率は乳卵類(牛乳、鶏卵など)が13・5%、油脂・調味料(食用油など)11・2%、飲料10・6%と大きかった。

 「光熱・水道」は前年同月比2・4%下落し、21カ月ぶりのマイナスとなった。電気代は9・4%、他の光熱(灯油)は1・0%下落したが、ガス代は10・9%上昇した。

 「家具・家事用品」は前年同月比8・6%上昇と前月に続き、8%台を記録。家庭用耐久財(白物家電など)が14・0%、寝具類(布団など)が8・6%、家事雑貨(食器、台所用品など)が8・5%上昇した。

 全582の調査品目から算出する「総合」は105・0で、前年同月比の伸び率は3・6%と前月(5・1%)を下回った。「生鮮食品およびエネルギーを除く総合」は103・9で、伸び率は4・2%で前月と変わらなかった。

<シニアフェローの目>食品は再値上げも 七十七リサーチ&コンサルティング田口庸友首席エコノミスト

 エネルギーの上昇は政府の施策で抑えられたが、食料の上昇は続いている。品目別に見ても、乳卵類や穀類(コメ、食パンなど)といった購買頻度が高い物が上がっている。

 食品メーカーは「広く、薄く、長く」値上げする戦略を採っている。春闘では大幅賃上げが相次ぎ、商品値上げの社会的合意が得られやすくなっている。企業はこの動向を見ながら、再値上げを続けるだろう。

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