2016年ブレイク俳優 菅田将暉が1位

ORICON STYLEでは、先日の女優部門に続き『ブレイク俳優ランキング』を今年も発表。見事、首位に輝いたのは、au CM「三太郎」シリーズでの“鬼ちゃん”で一気にお茶の間での好感度を上げ、月9ドラマ『ラブソング』(フジテレビ系)や今年公開された映画9本に出演するなど今最も忙しい俳優と言える【菅田将暉】。CMやドラマ、映画に引っ張りだこなのはもちろん、出演映画の番宣でバラエティ番組にも多数露出し、知名度を高めたこともブレイクの要因となったようだ。

■誰もが認める若手No.1 シリアスからコメディまでこなす振り幅の大きさを支持

09年に『仮面ライダーW』で、シリーズ最年少となる16歳でデビューした菅田将暉は、その後ドラマや映画で着実に役者としてのキャリアを築いていく。2013年の映画『共喰い』では暴力をふるう父親を持ち、自身も同じ血を受け継いでいることに不安を抱く男子高校生役を、翌年の映画『そこのみにて光輝く』でも抜群の演技力で難しい役を見事にこなし映画ファンから高い評価を得た。そして昨年からはドラマ『民王』(テレビ朝日系)や映画『明烏』などでコミカルな演技も見せるようになり、au CM「三太郎」シリーズでの“鬼ちゃん”役では幅広い世代から人気を得ることに成功。

主な支持理由としては「鬼ちゃんというコミカルなキャラクターから真面目な役まで幅広い作品に出ている」(岐阜県/20代・女性)、「去年から有名ではあったが、今年は本業の俳優としていい役に巡り合えていると思う」(埼玉県/30代・男性)、「映画俳優という印象だったが最近はお茶の間にも浸透している」(福岡県/30代・男性)、「外見だけや旬だからという人気ではない感じ。色んな役で自分の色を出せている」(和歌山県/40代・女性)など、幅広い演技力が認められているだけでなく、彼の個性的なキャラクターまでもが世間から受け入れられているのがわかる。

彼の独自のユニークなキャラクターは見せかけではなく、今年3月に放送された『情熱大陸』(TBS系)では本格的に洋服作りをしている菅田の様子が放送され、多くの視聴者からの反響を呼んだ。また菅田が大ファンと公言するダウンタウンの番組『ダウンタウンなう』で今年彼らと初共演を果たし、想いの強さから本人を前に号泣したことも大きな話題となった。9本もの映画出演に加えCMやドラマ、バラエティなどテレビで観ない日はなく、まさしく2016年の顔となった菅田将暉。来年は映画『キセキ ?あの日のソビト-』でGReeeeNのメンバーの1人を演じていたり、映画『あゝ、荒野』でボクサー役を演じるなど、更なる新たな一面を見せてくれそうだ。

■女漫画原作の“王子様キャラ”が定着 “実写ジョジョ”で更なる開花なるか!?

続く2位には、15年にNHK朝ドラ『まれ』で知名度を上げ、今年は映画『オオカミ少女と黒王子』や映画『四月は君の嘘』などの少女漫画原作の“王子様キャラ”が定着しつつある【山崎賢人】がランクイン。多くの女性票を集め、堂々の2位を飾った。

主な支持理由としては「ドS男子や冴えない役、悪役までなんでもできるのがすごいと思います」(東京都/10代・女性)、「月9ドラマや映画の主演俳優として活躍の場が増えている」(京都府/20代・女性)、「映画・ドラマ・バラエティ番組・CMと、彼を見ない日は無い」(新潟県/50代・女性)、「恋愛系ドラマや漫画の実写映画に多く出演している」(宮崎県/20代・女性)といった意見から、月9ドラマや少女漫画の実写など話題の作品に多く出演したことが人気の理由として伺える。

また、月9ドラマ『好きな人がいること』(フジテレビ系)や映画『オオカミ少女と黒王子』で見せたドSイケメンキャラの山崎と、バラエティ番組などで見せる天然な雰囲気を醸し出す山崎のギャップに女性ファンが急増し、ドラマ『デスノート』(日本テレビ系)ではイケメンキャラを封印してLという難役をこなしたことでより幅広い層から支持を得たのではないだろうか。来年は大作『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』の主演を務めるなど、更なる活躍が期待できそうだ。

■小栗旬、山田孝之世代に続く“次世代”若手俳優が台頭

そのほか上位ランキングを振り返ると、『MEN’S NON-NO』(集英社)の専属モデルを務め、昨年に続き多くのドラマや映画に出演してきた【坂口健太郎】が3位にランクイン。今年は月9ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(フジテレビ系)や映画『64-ロクヨン-』前・後編でベテラン俳優達と共演するなど、演技経験が少ないながらも話題の作品に出演し、中でもNHK朝ドラ『とと姉ちゃん』で見せた植物を愛するキュートな草食系男子の姿に多くの女性から支持を得た。支持コメントも「とと姉ちゃんの星野さんがすごくよかった」(東京都/20代・女性)、「朝ドラ出演後、目にする機会が増えた」(福井県/30代・女性)、「コウノドリ、重版出来!など、さりげなくてリアルな存在の役がうまい」(神奈川県/40代・女性)と、朝ドラや他のドラマでの演技力を高く評価する意見が目立った。

また、4位には月9ドラマに出演した【野村周平】、5位には昨年末の『下町ロケット』(TBS系)での好演が話題となり、ミュージカル界からドラマやバラエティへと活躍の場を広げた【山崎育三郎】、6位にバラエティでの強烈なキャラクターがお茶の間の人気を集め俳優としても活躍する【加藤諒】、7位には三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBEとしてだけでなく役者として映画やドラマで活躍する【岩田剛典】、そして8位には、昨年の『仮面ライダードライブ』で人気に火が付き、映画やドラマなど話題作への出演が続く【竹内涼真】、10位は日曜劇場『99.9―刑事専門弁護士―』(TBS系)でのブレイクを受け、今後の“俳優業”が注目されるラーメンズ【片桐仁】がランクインした。今年はドラマや映画に出演する俳優だけでなく、他の分野でも幅広く活動しているタレントへの注目が高まった一年と言える。

昨年のブレイク俳優ランキングを見るとイケメン俳優が1位から10位まで独占していたが、今年のランキングのように、今後は演技力だけではなく、強烈なキャラクターでお茶の間を楽しませてくれるような俳優やタレントが更に進化を遂げて新たなエンタテイメントを作りだしてくれそうだ。

(文:奥村百恵)

【2016年 ブレイク俳優ランキングTOP10】
1位 菅田将暉
2位 山崎賢人
3位 坂口健太郎
4位 野村周平
5位 山崎育三郎
6位 加藤諒
7位 岩田剛典(三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE)
8位 竹内涼真
9位 千葉雄大
10位 片桐仁(ラーメンズ)

【調査概要】
調査時期:2016年10月12日(水)~10月17日(月)
調査対象:計1000名(自社アンケート・パネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代、20代、30代、40代、50代の男女)
調査地域:全国
調査方法:インターネット調査
調査機関:オリコン・モニターリサーチ

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