2022年のスーパームーン
◎7月24日 スーパームーン
スーパームーンとは、月と地球が最も接近した状態で起こる満月のことで、およそ1年に一度起こります。稀に1年に2回(直近では2019年)起こることもありますが、2022年はこの1回のみなのでお見逃しなく。
スーパームーンの日は、月と地球が最も離れているときに比べると、約14%大きく、約30%明るく見えるのだそう。いつもよりも明るく降り注ぐ月光を思いきり浴びたいですね。
ちなみに、この日は山羊座の満月。願い事(アファメーション)をするなら、仕事のことを中心にイメージすると効果的です。ボイドタイムは13時16分〜17時13分です。
2022年の主な流星群
◎7月17日~8月24日 ペルセウス流星群
毎年やってくる三大流星群のひとつ、ペルセウス流星群は、天体現象の中では夏のメインイベント。1時間あたりに観測できる流星は80個以上(熟練者による観測)ともいわれ、花火とはまた違った華やかさで夏の夜空を彩ります。ピークはお盆の直前(8/13頃)です。晴れていれば、空をしばらく見上げているだけでも、たくさんの流れ星に出会えるかも!
◎9月10日~12月10日 おうし座流星群
10~11月を中心に活動するおうし座流星群は、放射点が北と南に分かれています。南側は9月10日~11月20日くらいまで活動が見られ、ピークは10月10日頃。北側は10月20日~12月10日あたりまでで、ピークは11月12日頃です。
流星の数自体は多くはありませんが、火球と呼ばれる明るい流星が多く出現するそう。活動期間が長く「オリオン座流星群」や「しし座流星群」の活動時期も重なるので、たくさんの流星を長期間楽しめることでしょう。
◎12月4日~17日 ふたご座流星群
おうし座流星群の活動が終わる頃、2022年最後の天体ショー、ふたご座流星群が夜空を盛大に飾ります。ペルセウス流星群以上ともいわれる規模の流星が、キリリと澄んだ冬の夜空を一瞬で渡っていく様は圧巻。ピークは12月14日頃ですが、これ以降は数が急激に減る傾向があるそうです。
2022年の惑星の大接近
惑星の接近とは、2つ以上の天体が非常に近くに見えるときのことで、天文学では合と呼ばれます。2020年末に土星と木星が大接近し、風の時代の到来として注目された「グレートコンジャンクション」がまさにそれ。2021年7月にも、金星と火星が接近する様子が好条件で見られました。
この惑星大接近は2022年にも起こります。しかも、4〜5月の東の空では、金星、火星、木星が大接近しつつ、土星と海王星も集結するという、これもまた非常に珍しい現象なのだとか。占星術では惑星同士の合は、その組み合わせによって運気をあらわす大切な要素のひとつ。そちらも併せてご紹介しましょう。
◎4月5日 火星と土星が大接近
火星と土星の接近は、およそ2年に一度の天文現象。前回(2020年)は0°54′くらいの離れ方でしたが、今回は0°18′とかなりキワキワのところを攻めてくるようです。観測しやすいのは、当日明け方、南東の空とのこと。
占星術的には、勇気と行動力を司る火星と理性と試練をあらわす土星が、個性と自由をあらわすみずがめ座で合(コンジャクション)。火星の勢いを土星が制止するので、何かと忍耐を強いられる時期を表しています。
「あれもしたい、これもしたい」と気持ちははやるのですが、グッと抑え、地に足をつけて進んでいきたい時期です。ストレスの発散と健康管理がキモになるでしょう。
◎5月1日 金星と木星が超接近
金星と木星の接近は、およそ10カ月に1回のペースで起こる現象です。どちらも明るい星なので、肉眼での観察も難しくないでしょう。明けの明星と太陽系イチの大きさを誇る木星が重なり合うように見えるかも! 観測しやすいのは、当日明け方、東の空だそうです。
占星術的には、愛と美の星×幸運と拡大の星が、ロマンティックな夢の世界・魚座の地で素敵なランデブー、みたいなイメージ。前述の火星×土星の影響から解放されたのもあって、いろいろな夢や希望が際限なく膨らみそう……。その収集がつかなくならないように気をつけてくださいね。
◎5月29日 火星と木星が大接近
火星と木星の接近も、火星×土星と同じくおよそ2年強に一度。2022年は0°35′と、やはり1°以内まで大接近します。観測できるのは明け方の南東の空。
占星術的には、火星×木星の組み合わせは、非常に情熱的になりやすいことを示しています。しかも、火星の力を最大限に発揮するおひつじ座サインで起こるので、普段以上に陽気で勢いのあるムードに包まれそうです。つい調子に乗ってしまう可能性もありますが、今まで勇気がなくてできなかったことにチャレンジするには絶好の時期です。
2022年の惑星食
日食や月食はよく聞くけれど、惑星食という言葉は普段あまり耳にしないかもしれません。惑星食とは、主に月が惑星の前を横切り、惑星を隠してしまう現象のこと。いうなれば、日食の他の惑星バージョン。白昼にも見られ、日食や月食と同じように、時間と共に明るさや形の変化が肉眼でも見えるそうです。
占星学的には、日食や月食は天体現象の中でも特にパワーが強く、転機の象徴とされています。このときに起こった変化や起こした行動の影響は、月食は1カ月、日食なら半年先にまで及ぶといわれているんです。
惑星食も、食という特別な現象を伴うからには、普段よりも大きなエネルギーの働きを期待できそう。また、月と惑星の組み合わせは、個人の感情に少なからぬ影響を与えるといわれています。ですから、実際に天体現象の影響を体感することができるのでは。
◎5月27日 金星食
観測できる場所は限られているのですが、この日の日中、南西諸島で金星食が見られます。青空に浮かんだ月に白く輝く金星がすうっと入り込み(潜入)、また出てくる(出現)様子が見られるのだとか。
占星術的に見ると、おひつじ座で起こる金星と月のコンジャンクションは、乙女チックかつ情熱的な心模様をあらわします。甘えたい気持ちが強くなるので、恋はロマンティックな雰囲気に包まれそう。ただ、怠け心や相手への甘えも出やすいため、そこはしっかり理性で調整しましょう。
◎7月21~22日 火星食
21日深夜から日付をまたいで、月の出の頃に、火星が月の影に隠れる現象が九州と沖縄以外の地域で見られます。東北や北海道では、全過程を見られるそうなので、お住まいの方はちょっと夜ふかしして観測してみては。
占星術において、火星×月の組み合わせは人の心を燃やし、アグレッシブな行動に駆り立てるエネルギーを示します。負けず嫌いになりやすいため、人と衝突しないように注意したいときです。
◎11月8日 皆既月食&天王星食
この日は条件がよく、天気に恵まれれば、全国各地で月食の始まりから終わりまで見えるでしょう。赤く染まる月の妖しい光は1時間半近くも続きます。部分食の開始は18時19分、皆既食の開始は19時17分、最大食の開始は19時59分。
さらにこの日は、皆既月食の最中に天王星食も見られるという、レアな天文現象が起こります。天王星の高度が十分にあるので食としての条件も上々でしょう。東日本では皆既月食が終わる時刻(20時40分前後)に月の左下(時計の8時の位置)から天王星が潜入。21時20分頃、月の下あたり(6時の位置)から出現します。
天王星は地球からの距離が遠く暗い星(約6等級)。なので、普段はなかなか見えませんが、この日は月が目印となって確認しやすいはず。ただ、肉眼ではちょっと厳しいため、双眼鏡や望遠鏡があるとよさそうです。滅多に起こらない天体イベント同士のコラボ、見逃せないですね。
では、このふたつの現象を占星術的に見てみましょう。おうし座の満月+月食パワーに天王星の自由奔放・破天荒パワーがプラスされています。そのため、声の大きい人に振り回されるような出来事があるかもしれません。
感情的になって事故なども起こりやすい運気なので、自衛に努めましょう。一方、過去のつらい出来事を手放して新しい世界を切り開こうとしているときには、大きな味方になってくれる運気でもありますよ。
2022年の天体ショーを楽しんで
2022年に起こる主な天体イベントについて、占星術的な意味合いも含めてご紹介してきました。この年のメインイベントとなるのは、やはり皆既月食&天王星食。ですが、他にも惑星の大接近&大集合など、レア度の高い天体イベントも起こる2022年。毎年おなじみのスーパームーンも含めて、気軽に宇宙とのつながりを感じてみてはいかがでしょうか。
(石村佐和子)