総務省が24日発表した1月の消費者物価指数(2020年=100)によると、仙台市の「生鮮食品を除く総合」は前年同月比4・9%上昇の105・7だった。上昇は19カ月連続。伸び率は前月(4・7%)を上回る4・9%で、第2次石油危機の影響があった1981年以来の高水準が依然として続いている。
調査品目を大きく分類した「10大費目」の内訳は表の通り。
「生鮮食品を除く食料」は前年同月比8・4%上昇と、前月に続き高い伸び率を示した。上昇率は穀類(コメ、食パンなど)が12・0%、油脂・調味料(食用油など)が10・8%、調理食品(弁当、冷凍食品など)が10・1%と大きかった。
「光熱・水道」の伸び率は鈍化したが、13・0%上昇と高水準。ガス代は28・2%、電気代は15・0%、他の光熱(灯油)は0・6%それぞれ上がった。
家具・家事用品は伸び率8・5%と勢いを増した。うち家庭用耐久財(白物家電など)は17・3%、家事雑貨(食器、台所用品など)は8・7%上昇した。
全582の調査品目から算出する「総合」は106・0で、前年同月比の伸び率は5・1%と前月(4・7%)を上回った。「生鮮食品およびエネルギーを除く総合」は103・6で、伸び率は4・2%と前月(3・8%)を上回った。
<シニアフェローの目>暖房費の負担重く 七十七リサーチ&コンサルティング田口庸友首席エコノミスト
仙台市の「生鮮食品を除く総合」の指数は、全国の県庁所在地の中で秋田市に次いで高かった。人件費の上昇を背景に、食料品物価が全国よりもハイペースで上がっていることが主因と考えられる。
電気代は、政府の激変緩和措置によって前月比で0・5%上昇に抑えられた。だが、冬場はその使用量が増えるため、家計にとっては値上がりが意識されやすい。暖房使用が多い東北は、全国的にも負担が一層重く感じられる。