4人に3人が「蛍光灯の製造が2027年末までに終了することを知らない」 LED照明に交換しない理由は?

水銀による環境汚染と健康被害を防ぐため、一般照明用の蛍光ランプ(蛍光灯)の製造・輸出入が2027年末までに段階的に廃止されることが話題になっています。パナソニック株式会社(東京都港区)が、全国の20〜70代の男女869人を対象にインターネットで実施した「照明」に関する調査によると、4人に3人以上が「蛍光灯の製造・輸出入が終了することを知らない」と回答したことがわかりました。

同社が全国の20〜70代の男女869人を対象として、2024年2月に実施した調査によると、直近で「直管型蛍光灯」を購入した際、「2027年末までに蛍光灯の製造と輸出入が終了することを知らなかった」と答えた人は76.0%に上りました。

また、住居に1箇所でもLED照明がある全国の20〜60代の男女2000人を対象として、2024年3月に実施された「各部屋におけるLED照明器具の設置率」の調査によると、「リビング」(56.5%)や「ダイニング」(44.6%)では比較的設置率が高いものの、「子ども部屋」(37.3%)や「内玄関」(25.4%)など、個室や小さいスペースの設置率は依然として低い傾向がみられました。

そこで、同社では全国の20〜60代の男女800人を対象として、2024年9月に本調査を実施したところ、「蛍光灯からLED照明に交換しない理由」は、「替えるのが面倒だから」(25.9%)が最多となった一方、「特に理由はない」(25.2%)と答えた人もほぼ同率となり、半数以上の人が「なんとなく替えていない」ということがうかがえました。

続いて、「蛍光灯とLED照明の違いの理解度」を調べたところ、「とても理解している」は30.9%という結果になり、照明について正しい知識をインプットする必要があることが浮き彫りとなりました。

最後に、「自宅のLED照明が使用できる期間」について尋ねたところ、「6年〜10年は使用できる」(41.5%)が最多となりました。一方、一般的なLED照明の寿命は10年と言われる中、「11年〜20年は使用できる」(22.3%)や「21年以上、半永久的に使用できる」(8.6%)など、約3割の人がLED照明の寿命を誤って認識している可能性もあることがわかる結果となりました。

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調査を実施した同社は、「一般的に直管蛍光灯ランプとツイン蛍光灯ランプ(コンパクト型蛍光ランプ)を器具ごと交換によりLED化する場合、電気工事の有資格者による工事が必要となります。正しい知識を身につけ2027年の蛍光灯の製造と輸出入禁止に向けて、計画的にLED照明を導入することをおすすめします」と述べています。

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