政府は26日、東京電力福島第1原発事故で全町避難が続く福島県大熊町について、4月10日に一部地域の避難指示を解除する方針を町側に提案し、合意された。
今後、政府の原子力災害対策本部で正式決定する。第1原発が立地する大熊、双葉両町での避難解除は初めて。
原子力災害現地対策本部長の磯崎仁彦経済産業副大臣が26日、同県会津若松市の大熊町役場を訪れ、渡辺利綱町長らに伝えた。磯崎副大臣は協議後の記者会見で「環境放射能は十分に低減しており、避難指示を解除する要件を満たしている」と指摘。「今後も段階的に解除できるよう、政府としてもしっかりと進める」と語った。
渡辺町長は「一日も早い解除を要望してきたので、大変喜ばしい。8年を経て、ようやく第一歩を踏み出せる」と応じた。