国内大手の映画配給会社・東映が30日、2014年公開の新作ラインナップ発表記者会見を東京都内のホテルで行い、1970年代に放送された石ノ森章太郎原作の人気特撮ドラマ「人造人間キカイダー」を映画化する『キカイダー REBOOT』(下山天監督)の製作を発表した。
心優しき人造人間キカイダーが最大の敵とバトルを繰り広げる『キカイダー REBOOT』でタイトルロールを演じるのは、これが映画初主演の若手俳優の入江甚儀。ヒロイン役には佐津川愛美が決定しており、長嶋一茂、原田龍二らが脇を固める。映画『SHINOBI』『Blood ブラッド』のほかAKB48のPVも手掛けている下山天監督がメガフォンを取り、5月24日より劇場公開される。
1973年の映画『飛び出す人造人間キカイダー』以来となる劇場版製作に東映取締役の白倉伸一郎氏は「放送当時は『仮面ライダー』と人気を二分するほどの作品だったにもかかわらず、40数年間実写映像化することができなかった。深いテーマを持つ『人造人間キカイダー』を、真正面から取り上げて描くのが難しかった」と難航の歴史を振り返りながら「脚本作りに2年をかけて、40数年間ポシャってきた企画がついに実現することになりました。禁断の扉を開き『人造人間キカイダー』を真っ正面から描きます」と発表した。
また、実写製作決定の一報から話題の『魔女の宅急便』を手掛ける清水崇監督は「僕は宮崎監督ではありません」とジョークを飛ばしながら「すでに賛否両論の声をいただいているけれど、新しい世界観で新しいキキを好きになってもらいたい。ホラーばかり撮ってきた僕にとっても挑戦となりましたが、期待していただいても結構です」と並々ならぬ自信を覗かせた。
東映ではこのほか、吉永小百合が企画・主演を務める『ふしぎな岬の物語』(成島出監督)、瀬戸康史と北乃きい共演作『僕は友達が少ない』(及川拓郎監督)、剛力彩芽が主演を務める『L・DK』(川村泰祐監督)、人気ドラマの映画シリーズ『相棒 劇場版III 巨大密室!特命係 絶海の孤島へ』(和泉聖治監督)、さだまさし原作の『サクラサク』(田中光敏監督)、玉木宏と石原さとみ共演の『幕末高校生』(李闘士男監督)、市川海老蔵、柴咲コウ、伊藤英明共演のホラー『喰女 クイメ』(三池崇史監督)、唐沢寿明がスーツアクターを演じる『イン・ザ・ヒーロー』(武正晴監督)、三浦春馬主演の日中合作映画『真夜中の5分前』(行定勲監督)、日本とトルコ合作の映画『エルトゥールル(仮題)』(田中光敏監督)など24作品を予定している。