Facebookの COO(最高執行責任者)シェリル・サンドバーグが創設した活動団体「Lean In Org」の日本地域代表サークル「Lean In Tokyo(リーンイントウキョウ)」が、「男性が職場や学校、家庭で感じる生きづらさに関する意識調査」を実施、11月6日にその結果を発表しました。
この調査は、11月19日の「国際男性デー」にあわせて実施したもので、あらゆる年代の309人の男性を対象に行われています。
「職場や学校、家庭などの場で『男だから』という固定概念やプレッシャーにより、生きづらさや不便さを感じることはありますか?」という質問では、「まったく感じない」と回答した人以外に当たる、78%の男性が生きづらさを感じると回答しました。人によって差はあるものの、男性が固定概念やプレッシャーにより生きづらさを感じていることが分かります。
また、生きづらさを「頻繁に感じる」と回答した人の割合は、50代で2%、60代で8%と少数であるのに対し、40代以下では20%前後となっており、40代と50代を境に意識に差があることが分かりました。
「どのようなことに対して『生きづらさ』や『不便さ』を感じますか?」という質問では、20代では、「デートで男性がお金を多く負担したり女性をリードすべきという風潮」に次いで、「男性が弱音を吐いたり、悩みを打ち明けることは恥ずかしいという考え」を選択した人が多く、若い年代の方が性格面や振る舞いに関するバイアスに悩む人が多いことが分かりました。
一方、40代以上では「男性は定年までフルタイムで 正社員で働くべき」、「力仕事や危険な仕事は男の仕事という考え」といった、キャリア・仕事面に関するバイアスが上位に並びました。
「あなたが感じる生きづらさを改善・解消するためには何が必要だと思いますか?」という質問では「多様な働き方を尊重する文化の醸成」と回答した人が37%で最も多く、次いで「個性を尊重する文化の醸成」が36%と高い割合でした。
また、「パートナーとの家事・育児の分担について、世間や職場でのしがらみを気にせず自分らしい生き方が選択できるとしたら、どのような役割分担が理想ですか?」という質問では、過半数の男性が、育休の取得等も含め、家事・育児を男女が均等に分担することが理想だと回答しています。
こうした性差を無くしていくためには、国や職場の制度改革や周囲からのサポート以上に、文化レベルでの意識改革が必要だと考える男性は多く、実際に男性だけでなく女性からもそうした動きが求められているのではないでしょうか。