2010年6月25日、米誌タイム(6月22日号)は、中国の9大パクリ商品を列挙し、中にはオリジナル製品にはないような独創性を持った商品もあると紹介した。中国経営報が伝えた。
同誌が紹介した主なパクリ商品は次の通り。
【その他の写真】
1)HiPhone とAPhone(オリジナル製品はアップルの携帯電話iPhone)
08年に発売されたHiPhone の価格は100ドル。機能面にはいくつかの欠陥があるとも言われる。09年に発売されたAPhoneA6は、見た目はiPhoneだがOSにグーグルの Androidを採用した“画期的”な製品だった。
2)iPed(オリジナルはアップルの多機能端末iPad)
日本の報道によると、iPad ならぬiPedと呼ばれるタブレット型コンピューターが発売されている。見た目はiPadにそっくりで、価格は105ドル。しかもiPedには本家 iPadには無いUSB端子、ウェブカメラ、メモリーカード拡張用のスロットが装備されている。中国市場では現在、約30種類のパクリiPadが発売されており、その激しい販売競争がパクリメーカーの創造性を育て、斬新な機能を生み出させている。
3)グージエ(オリジナルはグーグルの検索エンジン)
グーグル(Google)の中国語での表記は「谷歌」。中国語では「歌」は「哥(=兄の意味)」と同じ発音のため、「お兄さん」に対して「お姉さん(姐)」の意味を込めて「谷姐(Goojie、グージエ)」という名前を採用したと思われる。パクリ商品というよりもパロディと考えたほうが良いかも知れない。デザインやロゴがグーグルに酷似しているため、グーグルは2月に「谷姐」に使用をやめるよう求めたが、「谷姐」は現在も正常に運用されている。
これら以外にも、08年には南京市に、ワトンズ(オリジナルはワトソンズ)、Pizza Huh(同ピザハット)、バックススター(同スターバックス)などの店舗を集めたパクリ商店街が建設されたこともある(ただし、3日後には現地の工商部門によって強制撤去させられた)。
また、自動車デザイン、テレビ番組のパクリなども多い。さらには02年にブッシュ米大統領(当時)も見学したともいわれる、1000万ドルを投じて建設されたホワイトハウスを完全に模倣した個人住宅もある。このパクリ版ホワイトハウスは現在では有名な観光スポットとなっており、毎年数十万人の観光客が見物に訪れている。…