雑貨小売大手Francfrancのパネルヒーターの売れ行きが好調だ。当初の想定以上の売れ行きを見せている。2022年9月に発売した商品だが、同社広報部によれば当初の想定以上の売れ行きとなっており、寒さが厳しくなった11月に加速したという。
エアコンやヒーターでは温まりにくい足元を、4面のヒーターで温める。風を用いないため、乾燥しにくいのも特徴だ。
●「部屋全体が温かいと眠くなる」 受験生に好評
リモートワーク中のビジネスパーソンの需要はもちろん、受験シーズンの学生からも「部屋全体が温かいと眠くなるから、足元だけ温めるのがベスト」として好評だという。寒波が襲来する中、「防寒対策はしたいが、勉強や仕事に集中したい」というニーズに、ピンポイントに足元だけを温めるヒーターがマッチした。
●電気代の高騰で「一人用暖房」がトレンドに
好評の理由には、電気代の高騰も関係している。同社によれば、「弱」モードで使用時の電気代の目安は1時間約2円(料金単価27円/kWhの場合)。食品値上げなどもあり、生活費を気にする消費者が増えている中、電気代を節約できる一人用暖房器具として訴求する。
同様の傾向は、他社商品にも見られる。サンコーが「歩けるこたつ」として販売している「こたんぽ」もその一つだ。一人用暖房器具だが、ターゲットは必ずしも単身者ではない。電気代の節約や、生活スタイルの変化を受け、複数人世帯においても個々人の防寒対策になる商品がトレンドのようだ。