Google、コンテンツ決済サービス『Google One Pass』を発表

Google は16日、デジタル コンテンツ向けの新たな決済サービス『Google One Pass』を発表した。これにより、オンライン パブリッシャはこれまで使ってきた Google の決済サービス『Google Checkout』を利用して、Web サイトやモバイル アプリケーションを通じたコンテンツの販売が可能になる。一方、読者は Google の Eメール アドレスとパスワードを使ってこうしたコンテンツにアクセスできる。
この前日には、Apple がデジタル定期購読サービスの条件を発表している。Apple の条件については、制限が多い上に売上の配分でも Apple の取り分が不当に多いという業界観測筋からの意見もあり、ちょっとした議論を呼んでいる。
Google の Google Commerce 部門でビジネス製品マネージメント担当ディレクタを務める Lee Shirani 氏は、16日に投稿した公式 Blog の記事で次のように述べている。「(当社の CEO) Eric Schmidt は本日、ベルリンのフンボルト大学において Google One Pass を発表した。このサービスでは、デジタル コンテンツの価格や取引条件をパブリッシャ自身が設定できる。Google One Pass を使えば、パブリッシャは顧客との直接的な関係を保つことができ、読者はさまざまな Web サイトやモバイル アプリケーションからデジタル コンテンツにアクセスできる」
Google の条件は、Apple のシステムよりも柔軟性が高く、パブリッシャにとって有利に思える。Apple のシステムでは、『iPhone』や『iPad』のアプリケーション内で販売された電子書籍、音楽、オンライン雑誌などのデジタル コンテンツについて、売上の30%を Apple が徴収することになっている。また 購読者の Eメール アドレスや名前についても、Apple に所有権がある。ただし、購読者の同意があれば、パブリッシャがこれらの情報を手に入れることも可能だ。
前述の Blog 記事では、売上をオンライン パブリッシャとどのような割合で分け合うのか述べていない。しかし、『mocmocoNews.net』や『The New York Times』など、10%という数字を挙げている報道もある。

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