J.D.パワーは、9月27日に「2017年日本携帯電話 サービス顧客満足度調査」の結果を発表した。
本調査は、NTTドコモ、au、ソフトバンクの大手3キャリアサービスで携帯電話を利用している全国の個人(16~64歳)を対象に、携帯電話サービスの満足度を調べたもの。今回で19回目となり、2017年7月にインターネット調査で総計3万1200人から回答を得ている。
2017年の総合満足度は、au(550ポイント)が2年連続で1位を獲得。2位はNTTドコモ(547ポイント)、3位はソフトバンク(528ポイント)だった。
顧客満足度の測定には6ファクターを設定し、総合満足度への影響力は「通信品質・エリア」(24%)、「各種費用」(23%)、「提供サービス」(21%)、「電話機」(14%)、「アフターサポート」(13%)、「電話機購入経験」(5%)の順となった。第1位のauは「電話機」「提供サービス」「各種費用」「電話機購入経験」でトップ評価を得ている。
大手3キャリアサービス利用者の総合満足度は前年とほぼ変わらないものの、 「各種費用」の評価は前年から低下。この背景には、格安スマホ/SIMカードサービスの台頭が影響していると推察される。今後、携帯電話の契約を見直し・変更する際に、引き続き大手3キャリアのみで検討したいという人は半数程しかおらず、格安スマホ/SIMが現実的な選択肢になりつつあることが伺える。
一方で、大手3キャリア利用者は格安スマホ/SIMに対する不安や懸念も抱えている。切り替えをためらう理由として「切り替えの手続きが面倒」という声が一番多く、それとほぼ同じ割合で「アフターサポートに不安がある」、次点で「データ通信の品質に不安がある」となっている。
満足度の観点では、今後の契約も大手3キャリアのみで検討したいという人は、現在利用しているキャリアの「アフターサポート」に対する満足度が高い。反対に、今後は格安スマホ/SIMのみで検討したい人の満足度は総じて低く、「アフターサポート」に対しても低い評価になっている。このことから、支払料金に対してだけでなくサポート対応のよしあしも、今後利用したい携帯電話サービスを決める要因の1つになっていると推察される。