JR東日本のHV車両、独で推薦賞

JR東日本のハイブリッド車両『キハE200形』が、独ライプチヒで開催された「2010年国際交通フォーラム」(ITF)で「推薦賞」を受賞した。
会議は毎年テーマを変えて開催され、「公共交通におけるイノベーション」がテーマの今年、ITFとUITP(国際公共交通連合)が共同でキハE200形を「推薦賞」に推した。
キハE200形は、ディーゼルエンジンで発電した電気とリチウム蓄電池に充電した電気を使って走行する世界で初めての営業列車。07年、山梨県北杜市の小淵沢駅から長野県小諸市の小諸駅を結ぶ小海線で運行が開始された。
排ガス対策された発電用ディーゼルエンジンを動力としたキハE200形は従来のディーゼル車両と違い、発車時には蓄電池にためた電気でモーターを動かし、加速時には発電と蓄電池の両方の電気でモーターを動かす。また、制動時のエネルギーでも蓄電する回生ブレーキや、停止時にディーゼルエンジンが止まるアイドリングストップを採用した。
このことで燃料消費量を減らし、窒素酸化物、粒子状物質を従来より約60%低減。その環境負荷低減効果が評価され、受賞となった。
ITFは、世界52か国の交通担当大臣と、世界的に著名な有識者や経済人を交えて、毎年5月にドイツ・ライプチヒで開催される。28日2時00分(日本時間)から開催された授賞式には、辻元副大臣が出席した。日本が関係する受賞は08年に表彰が開始されて以来初めてのことだったが、辻元氏にとっては、これが国際舞台での最後の仕事となった。
(中島みなみ)

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