MEGA地震予測 北海道の地震と同様の兆候が関東・東海で

9月6日未明、北海道厚真町で震度7を観測した地震の被害は甚大なものとなった。死傷者・行方不明者が相次ぎ、道内の全域に及ぶ大規模停電が発生した。

多くの人々にとって想定外だった大地震。しかし、本誌・週刊ポスト8月6日発売号に掲載された「MEGA地震予測」は、この地域の危険性を呼び掛けていた。「震度4以上の地震が3か月以内に発生するリスク」を6段階評価で示した全国警戒マップにおいて、上から2番目にリスクが高い「レベル4」であると示していたのだ。

「MEGA地震予測」は、国土地理院が全国1300か所に配備する電子基準点の動きから地表の異常変動(上下、水平など)をAI(人工知能)などを用いて察知する。同予測を行なう民間会社JESEA(地震科学探査機構)の会長で、測量学の世界的権威である東大名誉教授の村井俊治氏がいう。

「北海道では今年6月頃から現在まで、周辺地域の地表が隆起しているのに対し、苫小牧から札幌にかけての地域で沈降が著しく進んでいた。そのため警戒度を高めていたのです」

村井氏が気にしているのは、今回の震源となった北海道胆振地方と同様の兆候が、関東・東海地域でも見られることだ。

「静岡・御前崎など駿河湾沿い、そして伊豆諸島の神津島・御蔵島付近は長期的な沈降傾向にあり、周辺地域との境目に歪みがたまっていると考えられます。

加えてこの1か月、伊豆半島や伊豆諸島周辺で地表が大きく上下動する『一斉異常変動』も起きている。伊豆周辺で発生した地震では、首都圏の震度が非常に高くなり、甚大な被害をもたらす。関東・東海は最も警戒が必要です」(村井氏)

地震、台風、洪水と災害続きの日本列島。完全に被害を避ける術はないとはいえ、危険を示す情報には常に耳を傾けておきたい。

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