NTTドコモは2月14日、仮想デスクトップサービス「モバイルセキュアデスクトップ」を2月17日に提供開始すると発表した。これはシトリックスのデスクトップ仮想化ソフトウェア「Citrix XenDesktop」を活用したサービス。シトリックスのシンクライアント端末ソフトウェア「Citrix Receiver」がスマートフォンに対応していることを利用し、外出先で安全にドキュメントの閲覧や編集ができることをアピールしている。ただし、このサービスはCitrix Receiverが動く一般的なPCやシンクライアント端末でも利用できる。
仮想デスクトップ環境のサーバは、NTTドコモの管理下にあるデータセンターで動かすため、企業はサーバ構築などの必要なく、ユーザー1人当たりの初期費用と利用料金を支払うだけで、仮想デスクトップ環境をユーザーに使わせることができる。
1アカウントから短期間でも契約でき、当初の契約さえ済ませれば、ユーザーの追加やオプションの変更は、管理者用のWeb画面から実行できる。さまざまなセキュリティ対策を組み込んでいるのはこのサービスの特徴といえる。端末からログインするだけで、データセンターとの間で自動的にVPN接続が行える。端末の盗難や紛失が発生した場合に遠隔でロックする機能や、ログ確認機能も標準で提供する。また、標準でスパイウェア対策、迷惑メール対策、Web からの脅威対策、ウィルス対策、フィッシング対策、URLフィルタリング、情報漏洩対策を提供するという。
モバイルセキュアデスクトップでは、利用できるアプリケーションを限定している。Windows標準のメモ帳、電卓、ワードパッド、ペイント、 Windowsカレンダー、Windowsフォトギャラリー、Internet Explorer 8.0に加え、PDF閲覧ではSkyPDF Viewerを標準で提供。低価格プランを除き、Microsoft Office Standard 2010も料金に含めている。
料金にはストレージサービスも含まれている。各仮想デスクトップには4GBの領域を確保。別途Webブラウザからアクセスできるストレージ領域として1GBを提供する。他のユーザーと共有する領域は、オプションでの提供となる。
価格は初期費用が1アカウント当たり6300円。標準的な「ビジネスプラン」は1アカウント当たり月額1万500円。同内容で1年以上の契約を前提とした「ビジネスプランバリュー」では、7875円に値引きされる。Officeアプリケーションを利用できない「エコノミープラン」は8925円。