「燃費の良い車」って意味あるの? 節約効果を比較してみた

燃費の良い車と悪い車ではガソリン代が数千円単位で変わる

車を乗る人にとって毎月支払うガソリン代がいくらになるかは、燃費次第です。燃費の良い車であれば、燃費の悪い車よりも1リットルで多くの距離を走行できます。また、燃費の良い車を使うことは排出ガスの量を削減につながるため、地球環境にも良い取組です。

1ヶ月のガソリン代を求める場合は、以下の計算式を使います。

・ガソリン価格×1ヶ月の走行距離÷車の燃費

ここからは、燃費の良い車(30km/L)と燃費の悪い車(15km/L)で400キロメートル走行した場合のガソリン代がいくらになるか計算してみましょう。全国のガソリン平均価格(レギュラー)が1リットルあたり176.9円(2023年10月10日時点)のため、こちらもキリが良い180円に直したうえで、ガソリン代を計算します。

・燃費の良い車のガソリン代:180円×400キロメートル÷30km/L=2400円

・燃費の悪い車のガソリン代:180円×400キロメートル÷15km/L=4800円

このことから燃費の良い車と燃費の悪い車とでは、ガソリン代が数千円以上変わることが分かります。燃費の悪い車に乗っていて買い換え時期が近いのであれば、燃費の良い車に乗り換えてもよいでしょう。

また、燃費の良い車については、国土交通省が毎年発表している「自動車燃費一覧」を参考にすれば、簡単に分かります。令和5年3月時点の普通/小型自動車(WLTCモード)のなかで、自動車の燃費が良いとされる車種は図表1のとおりです。

【図表1】

出典:国土交通省「自動車燃費一覧(令和5年3月)」から一部抜粋

燃費の悪い車でもガソリン代を抑える方法

燃費の悪い車から買い換えたくても、すぐには難しいという人は多いでしょう。そこで、ここからは燃費の悪い車でもガソリン代を抑えることのできる方法を、環境省の「エコドライブ10のすすめ」より、いくつか紹介します。

発進や減速時に燃費を抑える

最初に紹介したい方法は、穏やかにアクセルを踏んで発進することです。優しい発進を心がければ10%程度の燃費改善効果があります。

次に紹介したい方法は、車間距離を空けて走行中に一定の速度で走ることです。車間距離を詰め過ぎると、前の車の動き次第で加速や減速をする機会が多くなってしまうため、無駄ガソリンを使うことになりかねません。車間距離を空けて常に一定の速度で走ることで市街地では2%程度、郊外では6%程度の燃費改善につながります。

また、停止をするために減速するときも、早めにアクセルから足を離せば、エンジンブレーキの作動により2%程度の燃費改善につながります。

エアコンの使いすぎやアイドリングは禁物

車のエアコンは、使いすぎに注意しなければなりません。車内の温度設定を外気と同じ25度に設定した状態でエアコンのスイッチを入れると12%程度も燃費が悪くなります。

また、誰かを待ったり荷物を出し入れしたりするときにアイドリングをする人がいますが、燃費が悪くなる原因になるのでやめましょう。10分間アイドリングをしていただけで130ccほどの燃料を消費してしまいます。

無駄な渋滞は避ける

ガソリン代を節約したいのなら、無駄な渋滞は避けて運転するのがおすすめです。出発前に、現在の場所から行き先までの間で渋滞が発生していないか確認したり、渋滞になりそうな時間帯の移動を避けたりすれば良いでしょう。

また、道に迷って余計に走行距離を延ばすことは避けてください。1時間のドライブ中に10分間道に迷っただけで燃料の消費量が17%もアップします。

まとめ

車の燃費が良いか悪いかによって、ガソリン代は大きく変わるので注意が必要です。近年はガソリン価格が高騰しているため、さらに家計に影響が出てしまいます。

ガソリン代を抑えたいのであれば、燃費の良い車に乗り換えるのも一つの手段です。また燃費の悪い車であっても、使い方を工夫すればガソリン代を抑えることができるでしょう。

出典

経済産業省 資源エネルギー庁 石油製品価格調査

国土交通省 自動車燃費一覧(令和5年3月)

環境省 エコドライブ10のすすめ

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

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