プリゴジン氏が搭乗していた機体が謎の墜落をしたことについて、プーチン大統領が言及。これを受け、ワグネル幹部がプーチン発言を真っ向から否定。「言葉が見つからない、無礼だ」とこき下ろした。
プーチン大統領に「無能だ」
名指しこそしなかったものの、ロシアの民間軍事会社ワグネルの幹部が猛反発した相手は、プーチン大統領だった。
ワグネル幹部の男性は「あんな発言をした人は無能だ。弾薬の仕組みも手りゅう弾の仕組みも知らない」と話す。
ワグネルといえば、創設者はプリゴジン氏。
ロシア国防省に反旗を翻すプリゴジンの乱を起こし、8月、乗っていたジェット機が謎の墜落。プリゴジン氏は死亡したと発表された。
今回、ワグネル幹部の怒りは、5日のプーチン大統領の「墜落で死亡した人々の遺体から、手りゅう弾の破片が発見された」という発言に向けられた。
しかし、幹部は「ワグネルは飛行機に爆発物を持ち込まないし、持ち込めない」と指摘。さらにジェット機は、手りゅう弾の爆発より、はるかに大きな衝撃に耐えられるように設計されていると、プーチン発言を真っ向から否定したのだ。
ワグネル幹部の男性は「我々の最高司令官に対するこんな戯れ事のような捜査結果に、言葉が見つからない、無礼だ」と語気を強めた。
再びウクライナの前線に配置か
今回の発言の影響は、小さくない可能性がある。
9月29日、プーチン大統領は、元ワグネルの幹部で今はロシア国防省に所属している「白髪」というコードネームを持つ男と面会した。
プーチン氏にはワグネルを、再びウクライナの前線に配置する思惑があるとみられている。
しかし、今回の発言にワグネルが猛反発。プーチン氏の思惑通りに進むかは不透明だ。
(「イット!」 10月9日放送より)